とある高齢男性の家で発見されたのは、まさかの状態になってしまっていた動物だった
2016年、親族の決断で老人ホームに入居したアルツハイマー病を患う男性。高齢男性の引っ越しの最中、親族の男性は彼の家である動物が飼われていたことを思い出します。その動物を救出しに自宅に向かったのですが、そこにはなんと言葉には言い表せない、とんでもない姿に豹変したものがいたのです。あなたの身近でも起こりうるかもしれない、高齢者と動物の間に起こった社会問題の実情とは。
高齢者の手助けに名乗りを上げた親族の男性
2016年、ペンシルベニア州のピッツバーグ在住の82歳の男性は自分一人で生活することができなくなったため、遠い親戚のポール・ラッセルが救済の手を差し伸べました。
ラッセルはこの高齢男性の老人ホームへの引っ越しを手伝うことにします。その一環で、何十年も男性の家に置かれていた荷物の整理をすることになりました。ラッセル自身はあまり高齢男性とは親しくなかったため、この家に関してはあまり良く知りません。
正しい決断
もちろん、ラッセルの決断は簡単なものではありませんでした。高齢者から自宅と自立を奪うことは楽な仕事ではありません。しかし、この時点で男性は24時間体制の介護を必要としており、ラッセルはホームに入れることが正しい決断であると判断します。
高齢男性の記憶は悪化の一途をたどるばかりで、親戚全員のことを忘れてしまっていたため、1人暮らしをさせておくことは出来なかったのです。
あまり話してくれない高齢男性
ラッセルは高齢男性をホームへ移し、馴染めるように配慮しました。残された家のすべきことを確認すると、高齢男性からは「私物をまとめて安全に保管してほしい」ということ以外、特に何も指示がありませんでした。
老人ホームを出てから、ラッセルは高齢男性がネコを飼っていたことを思い出します。シャムという名前のシャム猫です。
シャムを発見
高齢男性の自宅へ戻り、特に問題なくシャム猫のシャムを発見したラッセル。健康そのもので落ちついた様子だったため、家から保護して新しい飼い主を探すことはそんなに難しくないように思えました。
シャムを自分の元へ呼び寄せて車に乗せると、ご近所さんから「ネコがもう1匹いるかもしれない」と告げられます。
2匹目のネコ?
ラッセルは2匹目のネコの捜索を開始します。シャムのほうは、しばらく1人でいても落ち着いて問題ない様子です。この2匹目のネコを探している間、ラッセルは大きな何かがベッドの下から地下室に駆けていく姿を目撃しました。
これが例の2匹目のネコだろうと踏んだラッセルは、上からブランケットをかけられているような奇妙な見た目であることに気づきます。ネコに呼びかけながら地下室をのぞき込みますが、ネコは出てきません。ラッセルは懐中電灯とエサを持って翌日また訪問することにしました。
地下室の調査
翌日、エサと懐中電灯を持って戻ってきたラッセル。目にした状況はホラー映画のワンシーンのようでした。
懐中電灯のみを手にして地下へ入っていったラッセルは、正直何を期待したらいいかもわかりません。さらに、高齢男性の記憶はかなり悪化していたため、この地下室に何が待ち受けているか皆目見当もつかなかったのです。
かなりひどい状態のネコ
ラッセルは『ピープル』誌に次のように話しています。「気味の悪い古い地下室に降りていったら、端っこでネコが縮こまっていたんだ」。目の前の生き物がネコだとは信じられないほどの状態でした。
かわいそうなネコは怖がっていて、かなりひどい痛みに襲われている状態だったそうです。あまり動くことができなかったネコですが、三毛猫であるということがわかりました。
衝撃の状態
ラッセルがブランケットだと思っていたネコの上の毛の部分は、なんと何年にもわたって蓄積したネコの自身の毛であることが発覚しました!肥満状態で機動性が制限されていたのです。
最悪なことに、ネコの毛はベトベトしてドレッドヘアのように絡み合い、長さは20センチを超えていました。さらに、絡まった毛の中にネコ自身の排せつ物までからめとられていたのです。かなりひどい状態で、ラッセルはネコのことが気の毒になってしまいました。
すべきこと
ラッセルは、常にベッドや家の他の場所に「ハイド(英語で隠れるの意)」しているこの猫を「ハイディ」と名付けました。ネコはかなり怖がっていて、不快そうで、ひどい痛みを感じている様子です。
動物好きだったラッセルと奥さん。2人はハイディを獣医に連れていくために、どうにか家から連れ出そうとします。ハイディがすぐに助けが必要な状態であったと理解していたのです。
遂に獣医の診察を受けたハイディ
危険が迫っているわけではないと理解したハイディは、徐々にラッセルと奥さんを信頼し、最終的に2人はピッツバーグのアニマル・レスキュー・リーグ・アンド・ワイルドライフ・シェルターにハイディを連れていくことに成功しました。
ハイディの酷い状態以外に、ネコは2匹とも17歳であることがわかりました。シャムもハイディもすぐに診察を受ける必要がある状態です。さらに、ハイディの状態は命にかかわるものでした。
珍しいハイディの状態
もちろん、獣医チームはハイディの状態を見て言葉を失います。ハイディのドレッドヘア状態を正しく理解するために、ネットで調べる必要があったほどです。残念ながら、広範囲による調査をしても答えは得られませんでした。
ハイディの問題を説明する答えは見つからなかったものの、すぐに処置を施す必要があるということは明らかでした。痛みを取り除くために毛を処理しなくてはいけませんが、そのプロセスでネコを傷つけるようなことがあってはいけません。
そり落とす
最終的に、この状態における最高の処置を編み出した獣医たち。全ての毛を剃り落としてしまうことにしたのです。ハイディを落ち着かせて痛みを和らげるため、麻酔をかけて作業に取り掛かります。最終的に、数時間かけて余分な毛をそり落としました。
ハイディの毛は合計およそ1キロに及び、それだけの重さの毛が皮膚を引っ張ていたためかなりの痛みを伴っていたのです。さらに肥満気味で、シャムに比べて健康状態はよくありませんでした。
自分で毛づくろいできないハイディ
はじめ獣医たちは、「ハイディが何らかの病気にかかって毛の異常成長を引き起こしていたのでは」と考えました。しかしのちに、ハイディの肥満がそもそもの問題であるという結論に達したのです。ネコは頻繁に毛づくろいをします。しかしネコが肥満状態であると、毛づくろいができなくなります。
ハイディは自分で毛づくろいをすることができなかったため、毛は行き場をなくしていきます。そのためただ伸びてひどく絡み合い、どうにもできない状況になってしまったようです。
数年間に渡りネグレクト状態
三毛猫のような毛の長いネコは本来自分で毛づくろいをします。しかし、毛が多いため飼い主がブラッシングをしてお手伝いをしてあげる必要があるのです。ハイディの飼い主は自分自身の世話すらできない高齢者であったため、ハイディのお世話まで手が回っていなかったのでしょう。
ハイディの飼い主はアルツハイマー病を患っており、ハイディの毛の状態は手の付けられない状態に発展し、自分の毛から逃げ出せなくなってしまったのです。かつては健康的だったハイディは、ネグレクトによって臆病で惨めになってしまいました。
ラッセル家に仲間入り
治療と予防接種を受けた2匹に、新しいチャンスを与えることにしたラッセル夫婦。2人はネコを引き受けてペンシルベニアのチャーチルに所在する自宅に連れて帰り、2匹は他の3匹のネコと2匹のイヌに仲間入りします。
もちろん、引っ越しはハイディにとって楽なものではありませんでした。2人の飼い主と仲間の動物との生活に慣れなくてはいけないだけでなく、余分な毛のない生活にも順応していかなければなりません。しばらくして少しずつ慣れていったハイディですが、まだ過去に対するトラウマを抱えていました。
大変身!
はじめ、ハイディはかなり怯えており臆病でした。誰かが傍に寄ってくるたびに、心を閉ざして震えるほどです。幸い、しばらくすると新し環境や仲間のペットに慣れていきました。一度ラッセル夫婦がハイディの信頼を勝ち取ると、そこからはスムーズに溶け込んでいったようです。
もちろん時間のかかる辛いプロセスではあったものの、奥さんのジルはハイディが他のペットたちに心を開いてくれると信じていました。さらに、これをきっかけに社交性を身につけて、健康状態を回復することができる、とジルは考えていたのです。
新しいハイディ
はじめ、ハイディは臆病でベッドの下ばかりに隠れていましたが、ラッセル夫婦はハイディが「愛情」を学ぶべきであると考えていました。広い場所にハイディをを移動させて、膝の上にのせるようにし始めます。最終的に、構ってもらえるように自分でベッドの下から出てくるようになりました。さらにこの場所を家として認識して、喉をゴロゴロ鳴らすまでになります。
自分のキャットベッドも用意してもらいました。現在は家の中で他のネコたちとじゃれ合って遊び、訪問してきた人間との触れ合いを楽しめるまでに改善したそうです。
飼い主への非難
シェルターがハイディの話をネットに投稿してすぐ、この話は雑誌、新聞、テレビなど様々な場所で取り上げられました。誰にとってもショッキングな出来事で、様々な理由で怒りを感じた人も多かったようです。中には、自分達の意見を正直に表現する人もいました。
多くの人は、動物にこのような仕打ちをする人間が存在するということを信じられなかったようです。飼い主がアルツハイマーを抱える高齢者であるということに気づかなかった複数の人が、すぐに飼い主を責め立てました。一方で、全く違う理由で憤りを感じていた人もいたようです。
高齢者に対するネグレクト
物語をじっくりに読み込んだ人は、ハイディの状態が決して飼い主自身の責任ではないことに気づきます。そこから、動物に対するネグレクトではなく高齢者に対するネグレクトを主張する声が上がってきました。動物のためだけでなく、高齢者自身の安全のためにもっと頻繁に気遣ってあげるべきだった、という意見です。
ハイディの状態が本当にこれほどひどかったのであれば、一体高齢の男性の状態はどれほどひどかったのか、と疑問視する人達が現れました。もっと頻繁に家族が訪問さえしていれば、ハイディの状態にはもっと早く気づいていたはずです。
写真はフェイクと主張
飼い主を責めたり、高齢者へのネグレクトを叫んだりする人ばかりではありません。写真と話自体が信じられず、そもそもフェイクニュースだと主張する人まで現れました。このようなネグレクトという状態はあり得ないと考え、ネコがここまで自分の毛づくろいを拒否することを信じられないという言う人までいました。
投稿のコメントの中には、フェイクニュースであると信じ切った女性のものもありました。しかし、彼女が間違っていたことはすぐに証明されます。各地の動物保護団体が「ハイディに起ったことは実際にあり得る話であり、あの状態で発見されたハイディはかなり幸運だった」と擁護したのです。
ネコが毛づくろいをしなくなるということを信じない人達
ネコの飼い主の多くは毛づくろいのお手伝いの必要性にせまられたことがないため、ハイディが自分で毛づくろいをすることをやめてしまったということを信じられなかったようです。しかし、特に健康に関わるような特定の状況においては、ネコは確かに毛づくろいすることをやめてしまうことがあります。
ハイディほどひどい状態は珍しいかもしれませんが、同じような状況は他のネコににも起こり得ます。共有されていないだけで、恐らく今までにどこかで起こったこともあるでしょう。幸い、ほとんどの飼い主は状況がひどくなる前に手を打ちます。ハイディがこのような状態に陥ってしまったのは、最悪の状況が重なってしまったことが原因です。
声明を出した動物シェルター
ハイディが動物シェルターに連れてこられてから1日後の2016年12月16日、チームは声明を出しました。アニマル・レスキュー・リーグ・アンド・ワイルドライフ・シェルターのスタッフは、忘れ去られた高齢者とそのペットへの認識を高めることを目的として、フェイスブックに投稿します。
「このようなことが今後起こらないために、コミュニティーのみんなが高齢者だけでなくそのペットの状態も確認するように心がけてください」。獣医たちはハイディが元気になると信じていたものの、このようなことを繰り返してはいけないということを人々に知らせたかったのです。
高齢者に役立つペットたち
複数の研究によって、ペットは高齢者が感じるストレスを軽減してくれることが証明されています。高齢者が病気に苦しんでいる場合に特に効果的です。血圧を下げて、飼い主の生活をアクティブに保ち、社交的な交流を促進します。動物たちによって高齢者はストレスから多少解放されるため、精神的にも肉体的にもメリットが多いとされています。
ペットは長期記憶にもメリットがあります。そういった意味で、アルツハイマー患者にとっても非常に有効です。人とは違って、ペットが求めるのは愛情のみです。ただし高齢者がペットを飼う場合、ペットがきちんと世話をされていて、飼うだけの責任能力があるかどうかを確認する必要があります。
得た教訓
ハイディがこのような状態になったことは残念ですが、ハイディのお陰で高齢者やそのペットたちに気を配ることの重要さがたくさんの人に伝わったのではないでしょうか。ハイディの一件以来、アニマル・レスキュー・リーグ・アンド・ワイルドライフ・シェルターでは高齢者がお世話できなくなったペットたちを支援するための基金を設立しました。
このプログラムでは、高齢の飼い主がお世話をできなくなったり、亡くなってしまったりした場合に、そのペットたちに新しい愛情に溢れた家族を見つけます。こうすることで、高齢者やそのペットを支援しています。
ご紹介しましょう、カプシディス夫妻
メーガンとボビー・カプシディスは、2009年にフロリダに家を購入したアリゾナ出身の夫婦です。ボビーの母親がフロリダの家に住み、カプシディス夫妻はアリゾナ州のシエラビスタに残りました。購入から数年後、夫婦は遂に改築を行う決意をします。
台所のリノベーションのため、フロリダを訪れた2人。ボビー自身が、外装・内装修理、配管、電気配線などを行うハンディマンであったため、作業は自分達自身で行うことにしました。
解体開始
ボビーが解体を始めた際、まずは小さな頭上のスペースから取り掛かることにしました。飛び出した部分にはあまり意味がないように思われたためです。さらにキッチンの機能スペースの邪魔になるので、最初に作業する場所としてはうってつけです。
外側の層を剥がすと、中には乾いた壁が見えるはずです。特に手をとめる理由もないため、ボビーはそのまま作業を進めていきます。
完全解体
最終的にかなり大きな破片が緩まってきました。外側の層全体が落ちると、変わった天井の突起の中が見えるようになります。しかし、このスペースが一体何のためのものだったかはまだ定かではありません。それから、ボビーは急に思い立ちました。
どうやら、このスペースは完全な無駄遣いではなかったようです。ここには物が保管されており、一つが落ちてボビーの顔を直撃しました。ボビーと奥さんのメーガンは、慌ててこの謎のアイテムが何か確かめます。
一体何?
天井上のスペースには、壁の後ろの空っぽの空間にはよくあることですが、ピンクのフワフワしたガラス繊維の断熱材が敷き詰められていました。メーガンは、このスペースが昔収納場所として利用されていたのでは、と推測します。もしそれが本当なら、現在は断熱材が敷き詰められ使用されていないようです。
ボビーが保存袋のようなものから断熱材を取り除く間、メーガンは一部始終を撮影しました。
ビンテージ
そこで現れたのは、キューバ製のワニのバッグ。夫婦は、「かなり価値のあるものなのでは」と疑います。現在の常識で言えば、このようなバッグは確かに珍しいですよね。アニマルライツの活動家が動物虐待反対を唱える昨今、革製品は以前ほど人気ではありません。
もしニセモノだったとしても、このワニのバッグは現代社会では批判の的となるでしょう。元々の持ち主はかなりの高齢者で、大分前にこのバッグを残していったのだと考えられます。
本物?
夫婦が発見したバッグは、実際に赤ちゃんのワニから作られていました。皮をバッグに伸ばして、頭、腕、足、全面部分をそのまま残してあります。
珍しいためかなりの価値が期待できます。慎重に作られ、丁寧に保管されていたことを考えればなおさらです。しかし、驚くのはここから。他にもお宝が隠れていないか確認するため、ボビーは引き続き天井を壊していきます。
他に見つかったもの!
「ボビーは夜8時に天井を壊し始めて、すぐに上の部分が全部外れたの」、とメーガンはレポーターたちに説明しました。断熱材と物が雨のように降ってキッチン中に散らばります。その中のアイテムのひとつに、メーガンは心を奪われてしまいました。
しみがついた埃だらけのメモのようなものは、招待状のようです。次に大きな冊子が落ちてきました。ただの本ではありません。写真アルバムです。
メーガンがソーシャルメディアでシェア
夫婦がアルバムを見てみると、これは1963年に行われた結婚式のものであることがわかりました。ビンテージの思い出の品であるため、持ち主に返したほうがいいように思われます。
メーガンは解体作業に関してすでにFacebook上でシェアをしており、それに合わせてこのミステリアスな品に関する投稿をしました。天井にこのアイテムを残していった持ち主を見つけようと、発見したものを共有。このような個人的な写真をなくしてしまい、持ち主は残念に思っているはずだ、とメーガンは考えたのです。
すべてを物語るメモ
発見したメモは、招待状であることがわかりました。ジェラルド・ロー夫妻から、娘のマーガレットの結婚式の招待客に宛てられたものです。ニューヨークの聖トーマス使徒教会で行われる結婚式の招待状でした。
夫婦を呼ぶ際に男性の名前と苗字を使用することは、古いしきたりです。さらに、招待状を送るのが結婚する夫婦自身ではなく、花嫁の両親であるということからも時代が感じられます。
例の教会
こちらがマーガレットと新郎のジョセフが愛を誓ったであろう聖トーマス使徒教会の祭壇です。結婚式では死が2人を分かつまで夫婦でいることを誓いますが、この夫婦がすでに離婚してしまっている可能性もあり得ます。
ボビーとメーガンは、夫婦を探すべきなのか、夫婦がすでに逝去しているのか、マーガレットが今もジョセフのガルギロという名字を使用しているのか、マーガレットは未亡人なのか、色々な可能性を考えました。今わかっているのは、60年以上前にこの2人が夫婦であったということのみ。
ガルギロ夫妻
伝統的なウエディングドレスは、広げたドレスの上に座る花嫁と花婿のこの写真からわかるように、スカートがふわっと広がっていて、装飾がたくさん施されています。写真では、夫婦が寄り添って、マーガレットが自分の手をジョセフの手に重ねています。
メーガンとボビーの結婚式の写真は、すべてデジタル化されています。しかし、この夫婦は恐らく実際の写真しか持っていないはずです。そう考えると、メーガンは益々持ち主を見つけてあげたいという気持ちに駆られました。
至れり尽くせり
今でも行われている結婚式の習慣と言えば、花嫁が準備をする姿を写真におさめることです。花嫁の登場は結婚式における重要な要素のため、ブライズメイドが花嫁を完璧に準備させます。
こちらの写真では、マーガレットの友人が楽しそうにベールを取り付けている様子がおさめられています。写真アルバムは古く黄色くなっているものの、写真に写された瞬間はまだ生き生きとしています。
カメラの前でポーズする女性たち
ブライズメイドたちは、全員で完全にマッチさせています。このような古い写真を見てみると、時を経てトレンドがどのように変化してきたのかを知ることができるのではないでしょうか。例えば、現在ではブライズメイドがベールを付けるということはあまり見かけません。ここでは、花嫁のベールの短い版のベールをブライズメイドが着用しています。
写真は白黒なものの、ドレスのデザインがなかなかオシャレであることがわかります。白黒写真だからこそのビンテージ感がありますよね。
家族が喜ぶ写真
花嫁と花婿はもちろんのこと、その家族もこの大切な思い出を取り返したいと思っているのではないでしょうか。翌日、ボビーは再び天井を捜索して、別の写真アルバムを発見しました。
2つ目のアルバムははじめのものより少し小さめで、カバーには「子どもたちの結婚式」と書かれていました。メーガンは、夫婦の両親が作成した結婚式のアルバムであると推測します。つまり、この家族は結婚式の写真全てをなくしてしまった可能性が高いということです。
お茶目な夫婦
1960年代の伝統的なカトリックの家族であることを考慮すると、エッジの効いたユーモアのあるこちらの写真。他の写真からは控えめな様子がうかがえますが、この写真では口元に指を添えたマーガレットが「Do Not Disturb(邪魔しないでください)」のサインを掲げています。
一方のジョセフは、大きな笑顔でOKサイン。他の結婚ほやほやの夫婦同様、結婚生活を始めることが待ちきれない様子です。特にカトリック信者にとっては、結婚は楽しみな瞬間であります。
現在はどこへ?
メーガンはボビーと一緒に見つけた全ての写真をFacebookに投稿します。誰かの目に留まった時のために、出来るだけたくさんの情報をのせました。
花嫁と花婿がはっきり写った写真、住所と日程がはっきり見える招待状の写真、アルバム自体の写真全てが、このアルバムを探している人には手掛かりになるはずです。投稿の中で、メーガンは情報を共有するよう呼びかけました。
誰もが探偵気分
メーガンのFacebook友達のひとりの系譜学者は、この謎の花嫁は1994年に再婚したマーガレット・ボーニャではないかと推測します。ボーニャ夫人のミドルネームのイニシャルがL.ノエルであり、婚姻記録からマーガレット・リリアン・ローは1963年にジョセフ・ガルギロと結婚したことがわかりました。
その後友人のひとりのシンシアが、「写真の女性に酷似している」とマーガレット・ガルギロのFacebookをシェアします。さて、次のステップは直接連絡を取ることです。
発見!
この投稿がバズり、ボビーとメーガンはニュースに取り上げられました。投稿が有名となり、謎のアルバムの持ち主はどこにいるのかと誰もが注目します。写真の女性かもしれないマーガレットの家に訪問を果たしましたが、これは不発に終わります。メーガンは、持ち主探しに今まで以上に没頭していきました。
そしてついに、メーガンはアルバムのマーガレットを発見!Facebookの投稿でボビーと一緒に高齢女性の元を尋ねたことを報告し、「とってもかわいい方で、彼女の結婚式のことを考えたら、私たち2人とも感情的になっちゃったわ」と話しています。
マーガレットの正体は秘密
写真の夫婦のことやアルバムが隠されていた理由を明かしたいという思いはありましたが、マーガレット本人の希望でメーガンは詳細を伏せています。メーガンによれば、マーガレットは「自分の思い出は個人的なものであるため、家族と友人と一緒に今後楽しみたい」と話していると投稿しました。
「マーガレットとジョセフは離婚した」、「ジョセフがすでに逝去している」など、様々な憶測が飛び交いました。しかし、真実は謎に包まれたままです。どうしても知りたい方は、自分の探偵力を試してみてはいかがでしょうか?