6つ子の出産、その子供の驚くべき成長スピードとは
想像してみてください。今までなかなか妊娠が難しく悩んでいたのに、突然6人の赤ちゃんを一気に出産することになってしまったら。まさにこの状況を経験したのが、ローレン・パーキンスと夫のデイビッドです。結婚してから、この夫婦は思ったより子供を授かることが難しく苦労していました。しかし、体内受精の力をかりたことで、パーキンス夫妻の人生は一気に変わることとなるのです。
テキサスに住む彼らは、この奇想天外の様子を全てブログで公開している為、もし彼らのことをフォローすれば、”パーキンス・パック”と呼ばれる子供たちが、現在6歳にまで成長したことが確認できます。同じ年齢の子供を一度に6人も育てる彼らの生活は、一体どのようなものでしょうか?
夫婦は、子供を2人望んでいた
ローレン・パーキンスは、夫のデイビッドと結婚したときに、これからの自分の人生をどうやって過ごしていきたいかについて、非常に明確な考えを持っていました。 「私は2つ〜3つ年の離れた2人の子供を、できれば男の子と女の子を一人ずつ授かりたいと思っていました。」と彼女は語っています。
更に彼女は、「でも、おそらく神は私に向かって”あなたは、これから何が起こるのか想像もつかないでしょうね”と笑いながら言っていたと思います。」と付け加えました。
不妊治療の専門家に会いにいく
ローレンと夫のデイビッドは、18ヶ月間妊娠を試みましたが、その間一度も成功しませんでした。 この時点で、テキサス州ヒューストン出身の夫婦は、不妊治療の専門家のもとを訪れることに決めました。専門家からは、薬物治療やホルモン注射などのさまざまな治療を紹介されましたが、どの選択肢もカップルにとっては、少し行き過ぎたように見えました。
そこから、彼らは一度その問題を持ち帰り、その間に教会とニカラグアへの宣教旅行のための荷造りをすることにしました。そして、しばらくの間、不妊の問題は、そっとしておこうと考えることにしました。
誰にも知られたくなかった
旅行中、ローレンとデイビッドは、小さな教会グループと一緒に、人々の個人的な悩みを解決する活動に協力してくれるように頼まれました。グループ内には、しばらくとどまることを予定していたので、パーキンス夫妻は、自分達の不妊の悩みについて、皆と共有することに決めました。軽い自己紹介が済んだ後、彼らは恐る恐るその悩みについて話し始めました。自分達の悩みについて話したのは、他のメンバーにも一緒に祈ってほしいと思っていたからです。
しかし、当然のことながら、彼らの悩みを人前で打ち明けることは、とても気まずい思いをすることになります。
彼らのためにみんな願ってくれる
その夜遅く、彼らがボランティアをしていたニカラグア教会での礼拝中に、ローレンとデイビッドは、全体集会の前で呼ばれました。
そして、夫婦はこう語っています。「そこでグループの人々が、私たちに手を差し伸べ、不妊治療の解決のために祈ってくれました。その祈りは、すべてスペイン語でしたが...しかし、それは感情がこもっていて私たちの心を動かしました。そこに言語の壁があるかどうかなんて関係なかったのです。」 このグループの友人達は、まさかあんなことが起こるとは思ってもいなかったので、後に謝ることになってしまったのですが・・。そう、物語はそこで終わらなかったのです。
牧師に大きな計画が待っていると告げられた
宣教旅行の終わりまでに、すべてが許された気がしました。そして、ローレンがバスに乗ってテキサスに戻る前に、ニカラグアの牧師は彼女を脇に寄せ、声をかけました。「牧師から、神が私のために何か大きな計画を用意していると言われました。牧師自身もそれが何かは、まだわからないようでしたが、それは確実に大きな成果をもたらすだろう、と伝えられました。」とローレンは綴りました。
ローレンは、牧師がなぜそんなことを言ったのか奇妙に思いましたが、テキサスに戻ってからはあまり考えないようにしました。
IUIの治療に期待はしていなかった
テキサスに戻ると、パーキンス夫妻は、卵管に到達する精子の数を増やすために、精子が子宮に直接置かれるIUI、子宮内授精を試みることに決めました。この治療によって、受精の可能性が高くなります。
IUIにおける妊娠の可能性は25%に過ぎないため、ローレンはこの方法があまりうまくいくとは思えませんでした。 彼女は、IUIの治療が失敗したら他の選択肢を検討しようと思っていました。
ホルモンレベルが高い
ローレンとデビッドは、必要な手順に従って2週間待った後、なんと妊娠しているという奇跡に近いニュースを受け取りました! しかし、彼女の最初の定期検診で、看護師は、ローレンのホルモンレベルが異常に高いことを指摘しました。
この検査結果は、ローレンを心配させました。妊娠中の高hCGレベルは、多くの懸念が含まれている可能性があります。 医師が彼女の周期を間違って計算してしまう可能性だけではなく、胎盤の異常である奇胎妊娠の可能性もあります。
良い知らせ
また、高レベルのホルモンは多胎出産の可能性もありますが、驚くべきことにまさにローレンの場合がこれだったのです! 彼女と夫のデイビッドは、双子や三つ子の可能性があることに、とてもワクワクしていました。
長い間、苦しんできた彼らは、1人以上の子供を一度に持つことができるなんて、夢にも思っていなかったのです。 すぐに、ローレンが授かっている赤ちゃんの正確な数を調べる超音波検査をすることになりました。
彼らが期待した以上のもの
超音波検査で、ローレンとデイビッドは、医師が奇妙な沈黙に包まれていることに気づきました。その沈黙を気にしつつも、ローレンはその医師が得た検査結果について聞かなければいけませんでした。 すると、医師は「うーん、5つはあるな。」と言いました。その言葉を夫婦は、すぐに信じることができませんでした! しかし、衝撃的な事実はそこで終わりません。
医師は、「あ、待って、待って、待って!6つ目を見つけた!」と言ったのです。パーキンス夫婦は、このような知らせを聞くことになるとは、全く期待していませんでした。そして、すぐに医師は彼らにある選択肢からの決断を迫ったのです。
それは決して選択肢なんかではなかった
子宮内のスペースが限られているため、医師はローレンとデイビッドに縮小選抜の選択肢を与えました。それは、生存率の高い子供によりチャンスを与えるために、発達が未熟な胎児を中絶する方法である。
しかし、デイビッドとローレンにとって、その選択肢は、決して選択肢なんかではありませんでした。 「もし、あなたが6人の赤ちゃんを授かっていて、鼓動が全員問題なく動いているのを見たとき、あなたはどんな選択をしますか?」 ローレンは、私たちに問いかけました。
許容範囲を大幅に越えた状況
ローレンとデイビッドは、新米両親として6人の赤ちゃんを一気に育てなければならないという挑戦にもかかわらず、6人の胎児全員に戦いのチャンスを与えることにしました。 「私たちは、興奮と恐怖などの色々な感情が許容範囲を越えて、すべて同時に渦巻いていました。」と夫妻は当時の様子をカップルのブログに書いています。
ありがたいことに、彼らは出産前に、家族や友人から多くのサポートを受けました。 赤ちゃんを出迎える前の家の中は、おむつと下ろし立ての新品の服で溢れていました。
出産が迫る
29週が経過したタイミングで、医師は6人の中の赤ちゃんの1人がうまくいっていないことに気付きました。 そして、ローレンの血圧も危険なほど低かったのです。 彼女は、すぐに病院に入院することになりました。その日は、金曜日の夕方であり、医師は、次の月曜日までに、必要なスタッフ数を揃え、万全の体制で出産を迎える計画していました。
幸運にも、それは彼女が30週を迎える前に十分な時間を残したので、スタッフ全員が完璧に、ローレンの出産の準備を行うことができました。
その日はついにやってきた
2012年4月23日、ローレンはCセクションを介して、彼女のお腹に授かった6つの小さな命はすべて4分以内に出産することに成功しました。生まれた直後に、すぐに赤ちゃん一人一人を集中治療室に連れて行くことができるように、そこには6人の看護師が並んで待っていました。
ローレンは、出産した赤ちゃんをすぐに抱くことはできませんでしたが、看護師が手術室を離れるときに各赤ちゃんを夫婦の元まで運んで、指先に触れることができるようにしました。
3人ずつ
ローレンは、3人の男の子と3人の女の子を授かりました。全員の体重は、いずれも500g〜1kgほどでした。赤ちゃんはそれぞれ、アンドリュー・ノア、ベンジャミン・ルーク、キャロライン・グレース、リア・ミシェル、アリソン・ケイト、レヴィ・トーマスです。
4日後、容体が安定した最初の赤ちゃんアリソンを初めて抱きしめることができました。 「赤ちゃんを抱きしめたその瞬間、私はついに六つ子の母親になったのだ、と実感しました。」とローレンはヒューストン・ママズ・ブログで共有しています。
リアには手術が必要
赤ちゃんがNICUで時間を過ごしている間、看護師はローレンとデイビッドに、新生児のオムツの変え方、体温の測り方、目と口をきれいにする方法を教えました。一人を除いて、ほとんどの赤ちゃんが順調に成長していました。
「リアは風邪、病気、風邪を繰り返していました。彼女は生まれたときから病気があり、もはや子宮の中で生き抜くのさえ、難しい状況のまま生まれてきたのです。」と個人ブログに書きこみました。リアは、早い段階でいくつかの手術を受けなければなりませんでした。
2人の赤ん坊でも大変!
わずか1か月後、病院から帰宅した最初の赤ちゃんは、ベンジャミンとキャロラインの2人でした。 ローレンとデイビッドは、家で少なくとも2人の赤ちゃんの面倒を見ることができることを知って安心しました。
他の4人の赤ちゃんは、病院でまだ治療を受けているのに、デイビッドは、すでに子供達の名前に混乱していました! 2人の赤ちゃんがいても、デイビッドは仕事に戻らなければならず、彼ら夫婦は、既に疲れていました。
リア・ミシェルのために最善の努力を
残念ながら、小さなリアが生まれてすぐに受けなければならなかった腸の手術とは別に、医師は彼女の脳に嚢胞がある事を発見しました。MRIスキャンでは、嚢胞が彼女の脳のあるべき機能を邪魔している事を指摘しました。
「彼女の運動能力が危険にさらされているだけでなく、彼女の視力、聴覚、および発話も、これによって影響を受ける可能性があります。 彼女の発達を助けるために、私達は努力しなければならないでしょう。」とローレンは綴っています。
周囲からのサポート
6人の赤ちゃん全員が1つの屋根の下に住むのに、合計約5か月かかりました。リアは「NICU卒業」の最後の子供でした。 彼女の退院の日、病院はお見送りパーティーを開き、パーキンズ夫妻は、The Today Showからインタビューも受けました。
「私たちの友人、家族、隣人がこんなにもサポートしてくれるなんて夢にも思っていませんでした!ほんの数週間しか持ちませんでしたが、私たちはたくさんの援助(食べ物も!)をいただきました」とローレンは語っています。
アンドリュー・ノア(4ヶ月)
アンドリューは、お腹から生まれてきた最初の子供でした。4か月の時点で、彼は笑顔とその目で誰をも魅了することができたため、家族の間では、お調子者として知られていました。 両親が彼のニックネーム「チャーム(人を惹きつける)」と「アンディ・マン」と呼ぶのも決して不思議なことではありません。
「アンドリューは、我慢強くありません。穏やかで幸せそうな状態から、数秒後には、蹴りながら泣き叫ぶことがあります」とローレンは自身のブログ内綴ります。そして、彼が最も食いしん坊でお腹が空きやすいのだと付け加えました。
アンドリュー・ノア(6歳)
アンドリュー・ノアは、6歳になる頃には、ローレンが「グーバー(おばか・まぬけ)」と呼ぶような性格に成長していました。すべての子供たちが幼稚園を終えた中で、アンドリューは、一番問題児だったと指摘します。
そのような一面を除くと、彼は非常に外交的でおしゃべりです。ローレンは、「彼は私にほぼ毎日「ママは最高のママだよ」と言ってくれます。彼は今、兄弟の中で一番背が高いですが、それでもこれから子供たちがどのように、抜いたり抜かしたりするのかは、私にもわかりません」とローレンは言います。
ベンジャミン・ルーク(4ヶ月)
4か月の時点で、ベンジャミンは既に6kg近く体重がありました。ぷっくりしたほっぺたは、彼しか持っていなかったので、彼は「チークス(ほっぺ)」や「大きなおやじ」と呼ばれました。
ベンジャミンは、授乳の時にアンドリューと競い合うのは好きだったが、「彼は腹ばいするのが嫌いで、ずっとむずむずしているだけでした。その為、自分で頭を持ち上げてハイハイするのも全然上手じゃなかったわ」とローレンは言いました。
ベンジャミン・ルーク(6歳)
ベンは、6歳になっても、そのかわいらしさで人々を魅了し、彼は、ベニー・ボーイと呼ばれることを好みました。
彼はまた、過去3年間いつも、長袖、短パン、サンダルを履いていました。「彼はとっても頑固ですが、リーダーシップがあります。兄弟達も彼の言うことには、耳を傾けるのです!彼は大人になっても何もしたくないと言いますが、おそらく何かしらのボスになるのでしょう」とローレンは語ります。
キャロライン・グレース (4ヶ月)
彼女が生後4ヶ月になるまでに、キャロラインは既に父親から「彼女には敵わない」と言われていたと、ローレンは指摘します。 それは、おそらく彼女が行う一つの”攻撃”が原因であり、それが元となり、彼女は「ガス・ガール」というあだ名を付けられました。
「彼女は、もちろん可愛いのだが、まるで男性のようにしゃがむとげっぷをするの。彼女はとてもの強い肺を持っているのかもね。そして、彼女はみんなの注目を浴びると、大体いつも泣くのをやめるわ」とローレンはその時の様子を記しています。
キャロライン・グレース (6歳)
6年後のキャロラインは、ピンクが大好きなおてんば娘に成長しました。 「彼女の髪を直そうとしたり、ドレスを着させたりするのを嫌います。」とローレンは言います。
キャロラインは、母親と1対1で時間を過ごすことや、塗り絵、そして読書が好きです。更にローレンは、キャロラインは、少し複雑で頑固であり、家族や知人のいうことよりも自分を強く信じていると言います。
リア・ミシェル(4ヶ月)
生後4か月の時点でも、リアはまだNICUにいましたが、デイビッドは、ちょくちょく職場から家に帰る途中に、彼女に会いに立ち寄っていました。ローレンは、週末に彼女に会いに行くようにしていました。 夫婦は、愛情を込めて彼女を「リアピー」と呼んでいました。
この時点でのリアの成長について、ローレンは、「リアは、スイングとおしゃぶりが大好きで、いつも抱っこされているわ。微笑んだり、声を上げたりはまだしませんが、アイコンタクトをし始めたの。」と綴っています。
リア・ミシェル(6歳)
6歳になったリア・ミシェルは、ハッピーで音楽が大好きな子供に成長していました。
「リアが4ヶ月の時に投稿して以来、彼女の健康状態はジェットコースターのように変化していきました。しかし、病気にかかったりするのを回避するために、私達は新しい方法を習得したのです!それは、兄弟達にも彼女のお世話を少し手伝ってもらうことです!」とローレンは、ブログに綴ります。リアは、兄弟姉妹とは別の学校に入学し、彼女の状態に合わせた治療を受けるようにしました。
アリソン・ケイト(4ヶ月)
アリソンは、食事がなかなかうまくいかず、退院出来たのは最後から2番目でした。 そして4か月後、ローレンは「彼女の食事方法は、劇的に改善されましたが、まだまだ兄弟達が食べるほど、速くありません。」と述べました。
しかし、そんなことはおかまいなしに、アリソンは、いつも大きな笑顔を振り向くことで知られており、常に活発に動き回っている一人でした。「彼女は、常に足をバタバタさせたり、跳ねたり、枕を自分で蹴ったりしています」とローレンは書き記しています。
アリソン・ケイト(6歳)
アリソン・ケイトが6歳になると、ローレンが「グループのママ」と呼ぶほどまでに成長しました。「彼女は、今何をするべきか、何をする必要があるかを知っており、いつも全員が列に並ぶように気を付けています。」とローレンは語ります。
恥ずかしがり屋の一面もありますが、アリソン・ケイトは兄弟の中でも完璧主義者として知られており、最も女の子らしい子です。キャロラインのように誰にも髪に触れさせないようにしたりはしません。
レヴィ・トーマス(4ヶ月)
レヴィは、生後4ヶ月の中でも最も小さい男の子でした。当時の彼の体重は、わずか3300gしかありませんでした。その一部は、彼の消化器系の問題によるものでしたが、医師は食事と睡眠を改善するのに役立つ薬を処方し、治療を行いました。
「彼は非常に用心深いですが、たくさんの表情を持っています。しかし、他の兄弟とは違って睡眠障害と戦っています。多分、彼は何も見逃したくないからでしょうね。」とローレンは書き記します。
レヴィ・トーマス(6歳)
レヴィが6歳になったとき、ローレンはこのように語っています。「レヴィは、常に独立していて、ドラムのビートの虜になりました。」レヴィは、誰とも遊びたがらなかったが、学校で一人の子と友達になったと言います。
彼は、勉強へも多くの興味を示しており、両親に多くの質問をしてきます。「彼はすでに私よりも上手に絵を描くことができ、私が今まで見た来た左利きの6歳の少年の中で、最も上手に字を書くことができるわ。」と母親のローレンはブログに綴りました。