「賞味期限」を過ぎても安全に美味しく食べられる食品とは
パッケージにプリントされているた期限は、食べ物を捨てなくてはいけない最終期限であると多くの人が信じています。しかし、ジョンソン & ウェルス大学の食品飲料管理メンバーである、ポール・ヴァン・ランディンガムによれば、賞味期限とは食品の品質を元に設定されており、安全性を示すものではないとのこと。そのため、賞味期限を過ぎたとしても安全に食べることが出来る食品はたくさんあるのです。
印字された日にちが食べ物の安全性を示すものでないのであれば、冷蔵庫からいつ食品を捨てるべきなのでしょうか?今回は、食べ物の安全性の専門家による情報に基づいた、生肉、スパイス、食用油、乳製品のリアルな消費期限をご紹介しましょう。
パスタは2年まで問題なし
アメリカ合衆国保健福祉省によれば、乾燥パスタは食糧庫で2年まで持ちます。すでにパッケージを開けてしまった場合であれば、1年以内に消費してください。おそらく消費期限も同じような設定がされてるはずです。
生パスタには、卵が含まれており、冷蔵庫で2日までしかもちません。調理されたパスタであれば、乾燥パスタや生パスタに関係なく、1週間まで冷蔵庫保存が可能です。それよりも長く持たせたいのであれば、冷凍庫で6~8ヶ月保存できます。
冷蔵庫の卵は、3~5週間持つ
賞味期限は食べ物の品質を表わすもので、安全性を反映しているわけではありません。このルールは、特に卵に当てはまります。冷蔵庫で保存すれば、卵は3~5週間まで問題なく食べられます。一般的なルールとしては、「賞味期限」を2~3週間過ぎても、食べて問題ありません。
アメリカ合衆国農務省では、より詳細な情報を提供しています。3つの数字のコードは、パッキングされた日です。1月1日を001として始まり、最後の12月31日は365と表示されます。ここに表示されている日付を過ぎても、冷蔵庫保存した新鮮な殻に入った卵は4~5週間持ちます。
生肉と鶏肉類は、冷凍庫でかなり長もち
肉は冷蔵庫で数日しかもちませんが、冷凍庫であれば賞味期限を過ぎてもかなり長く新鮮さを保てます。『FoodSafety.gov』によれば、スライスや塊の肉は、冷凍庫で30日まで保存することができ、ひき肉であれば3~4ヶ月保存することが可能です。
アメリカ合衆国農務省では、「食中毒を起こすバクテリアは、冷凍庫では増殖しません」、と報告しています。「どれだけ長く食品が冷凍されていても、口にするのに問題はありません。冷凍保存された肉は、乾いていたり、おいしさが新鮮なものに比べて劣るかもしれませんが、食べて危険ということはありません」
何週間も持つコーヒークリーマー
ほとんどのコーヒークリーマーにはたくさんの保存料が含まれており、賞味期限を過ぎても何週間も持ちます。液体のクリーマーは、表示されている日付に関係なく、開封から2~3週間以内に消費してください。3週間を過ぎた後は処分するように、アメリカ合衆国農務省では推奨しています。
ハーフ&ハーフというクリーマーも存在しますが、これは3~4日しかもちません。しかし、冷凍庫保存をすれば、4か月まで持ちます。乳製品を含まないクリーマーであれば、室温保存をしても2年まで使うことが出来ます。開けてしまったら、1~2週間の冷蔵保存が可能です。
ある程度の時間が過ぎたら、香辛料は捨てる
多くの人は香辛料が一生持つと思っていますが、これは正しいとは言えません。アメリカのスパイス販売会社のマコーミックによれば、保存期間に期限がないのは、塩とバニラエクストラクトのみです。他のスパイスは、2~3年で鼻をつくような匂いを放つようになります。
古い香辛料に害があるということはないですが、新鮮ではなくなります。しかし、挽いた香辛料は、賞味期限を過ぎても3年まで持ちます。ホールスパイス(挽かれていないコショウやローリエなど)は、4年まで持ちます。また、油で調理したり、フライパンで煎ったりすることで、香辛料の味を蘇らせることが可能です。
賞味期限を過ぎても数週間食べられる野菜たち
全ての野菜に賞味期限が記載されているわけではありませんが、野菜は一般に冷蔵保存であれば1~2週間持ちます。ニンジン、カリフラワー、ブロッコリー、セロリ、ホウレンソウなどに賞味期限が記載されている場合は、記載されている期間よりも長持ちします。
野菜が腐ってしまうと、スライムのようにべとべとになり、茶色い点が出てきて、腐った匂いがしてきます。多くの場合、賞味期限を何週間も過ぎない限り、ここまでにはなりません。しかし、パッケージ入りの緑黄色野菜は、すでにカットされているため期限を守ったほうが良いでしょう。
食用油は数年持つ
様々な食用油が存在しますが、すべて保存期間は同じようなものです。アメリカ合衆国農務省は、ほとんどの食用油が開封から1年以内であれば安全に使用できるとしています。ココナッツオイルであれば、3年まで新鮮さを保てます。
新鮮さを保つためには、食用油を涼しく暗い食糧庫に保存しておくのがベストです。酸化によって油がダメになるため、使った後はしっかり蓋を締めましょう。油が匂ったり変な味がしたら、古くなりすぎた証拠です。黒くなって味がなくなる油もあります。
チーズの保存期間
チーズは、元々カビを生えさせて作っているため、賞味期限を過ぎても問題ありません。アメリカ合衆国農務省によれば、ソフトチーズは冷蔵庫で2週間まで持ち、ハードチーズは開封前であれば冷蔵庫で6か月まで保存可能です。
一般的に、匂いを嗅げばチーズが古くなってしまったことはわかるはずです。一部にカビが生えてしまった場合は、その部分をカットすれば残りを食べることが出来ます。オレンジ、青、緑などのカビが生えた場合は、食べられません。
表示されている日数よりだいぶ過ぎてもOKな牛乳
牛乳の保存期間は、含まれる脂肪の量に左右されます。一般的に、乳製品は表示されている日数を5日過ぎても問題ありません。無脂肪牛乳は、10日ほど新鮮さを保てます。普通の牛乳であれば、1週間までOKです。牛乳の色が変だったり、腐ったような匂いがしたりする場合は、ダメになってしまった証拠です。
『FoodSafety.gov』によれば、白い非乳製品ミルクは、未開封であれば1カ月まで持ちます。開封後は、1カ月以内に使い切ってください。腐ってしまった非乳製品ミルクは、味がすっぱくて、新鮮な牛乳より濃くなります。
アルコールもしばらくするとダメになる
大衆に信じられていることとは裏腹に、ほとんどのアルコール類は永遠に持つわけではありません。バカルディの研究者によれば、硝子ボトルによって、中のアルコールがダメになりやすくなります。この研究は査読済みではないですが、光、温かさ、空気によって、アルコールが腐ります。
『FoodSafety.gov』によれば、赤ワイン、白ワインは、1~2年間新鮮さを保つことが出来ます。ビールは賞味期限が切れても、6~8カ月間は飲んで問題ありません。ウィスキー、テキーラ、ウォッカ、ブランデーなどの蒸留酒は、さらに長い間持ちます。どんなアルコールでも、一度ボトルを開けてしまったら、新鮮さを保てるのは数日です。
調理されたシーフードより生魚の方が持ちが良い
魚がどれくらい新鮮さを保つことが出来るかというのは、シーフードのタイプとその準備の仕方に寄ります。一般的に、生魚は冷凍庫に保存しておくほうが、冷蔵庫保存するより持ちます。生のタラ、サーモン、カレイなどは、冷蔵庫であれば1~2日、冷凍庫であれば6~9カ月持ちます。燻製にした魚は、冷蔵庫で5~7日まで保存できます。冷凍庫の場合は、3~6ヶ月持ちます。
ツナなどの缶詰された魚は、表示された日付を過ぎても2~5年間持ちます。『FoodSafety.gov』によれば、真空状態の燻製にされた魚は、冷蔵庫でも2~3週間持ちます。
未開封であれば1~2年持つ調味料
アメリカ合衆国農務省食品安全検査局によれば、ほとんどのラベルでは冷蔵保存するように推奨していますが、食糧庫で保存していても構いません。調味料の賞味期限もまた、品質に基づいて期限を設けているだけです。どれだけの期間鮮度を保つことが出来るかは、調味料の種類に左右されます。
マスタードは開封から1年まで鮮度が保てますが、レリッシュは9ヶ月ほどしか持ちません。ケチャップやチリソースは、開封から6か月まで鮮度を保てます。マヨネーズやホースラディッシュは、開封から2~3か月で消費してください。
バターの賞味期限は保存方法に左右される
バターは、適切に保存すれば賞味期限を大分過ぎても問題なく食べることが出来ます。アメリカ合衆国農務省によれば、バターを室温で保存すると、1~2日しか持ちません。バターが4度以下で保存されると、内部からダメになっていきます。
バターは冷蔵庫に入れて保存すれば、1カ月先まで問題なく食べることが出来ます。冷凍庫であれば、6~9ヶ月の間大丈夫です。幸運にも、バターがダメになった時はすぐわかります。柔らかくなりすぎたり、堅くなりすぎたりするか、カビが生え始めるためです。
白い膜が出来たチョコレートは食べても問題なし
『イート・バイ・デイト』によれば、チョコレートは、印字された日付よりもだいぶ長く持ちます。食糧庫の中であれば、チョコレートチップやバーは、2~4ヶ月の保存がききます。冷蔵庫であれば、6~8ヶ月です。トリュフやベルギーチョコレートは、賞味期限が切れても1~2ヶ月まで鮮度が保てます。
チョコレートに白いものが浮き上がっていても、心配する必要はありません。これは、「ファットブルーム」と呼ばれていて、カカオバターが溶けて、再凝固したものです。食べても問題はありません。チョコレートの端っこに白い点が浮いてきたら、古くなってきた証拠です。しかし、調理に使うのであれば、まだ問題はありません。
長期保存が可能なナッツバター
冷蔵庫保存であってもなくても、ナッツバターは、未開封であれば1年間まで持ちます。そして、ピーナッツバターはもう少し日持ちします。購入から2年間は食べても問題ありません。天然のピーナッツ、アーモンド、カシューナッツバターなどの天然のナッツバターであれば、開封から2カ月ほどは問題ありません。
腐ったような味がするため、ナッツバターがだめになった時はすぐわかります。鮮度を保つためには、日光を避けられる食糧庫や冷蔵庫などの涼しい場所で保管してください。他のタイプのバターと違って、ヌテラは賞味期限後2~3ヶ月しか持ちません。
シリアルは、未開封であれば6~8ヶ月持つ
『FoodSafety.gov』によれば、シリアルの箱が未開封であれば、6~12ヶ月まで持つと話します。 開封後は、2~3ヶ月で消費してください。朝食用シリアルは、新鮮な食料品のように腐ったりはしません。
「品質上問題はあまりありません」と『タイム』誌に語るのは、ハーバード・フード・ロー・アンド・ポリシー・クリニックのディレクターであるエミリー・ブロード・レイブ。「シリアルの箱を開けっぱなしにしたら、鮮度は落ちますが、それが原因で病気になったりすることはありません」
消費期限を過ぎても食べることが出来るヨーグルト
他の乳製品に比べて、ヨーグルトはすぐだめになることはありません。グリークヨーグルトも低脂肪ヨーグルトも、表示されている日付に関わらず、冷蔵庫で1~2週間持ちます。『イート・バイ・デイト』によれば、ヨーグルトを冷凍庫に入れたら、2カ月後でも食べて問題ありません。
のむヨーグルトやフルーツ入りヨーグルトは、あまり長くは持ちません。どちらも2週間まで持ちます。ヨーグルトが汁っぽくなってきたり、カビが生えたり、匂いがすっぱくなったら、捨ててください。
何年間保存しても問題ない缶詰食品
涼しくて暗い場所で缶詰食品を保存したら、賞味期限を大分過ぎても食べられます。肉、野菜、イモ類の缶は、食糧庫保存であれば、2~5年間保存しても問題ありません。酸度の高い缶詰食品(ピクルス、トマトスープ、ザワークラウト)は、1年半ほど持ちます。
缶詰が錆びていたり、へこんでいたり、膨れていたら、ダメになってしまった証拠です。開封後は、冷蔵庫で数日の保存が限度。酸性度の高い食品であれば、1週間ほどは心配なく食べることが出来ますが、缶詰入りの肉や野菜は冷蔵庫で4日までしか持ちません。
冷凍フルーツや野菜は1年以内にダメになる
食品を冷凍庫に入れたまますっかり忘れてしまう、ということは、みなさんあるのではないでしょうか。しかし、フルーツや野菜などの冷凍食品は、1年以内に鮮度が失われます。賞味期限に関係なく、6~9ヶ月以内に消費するようにしてください。冷凍野菜は、8~10か月が限度です。
冷凍食品がだめになってしまったかどうかを見分けるには、凍った氷の部分を流してみてください。野菜が色と手触りを維持しているようであれば、食べても問題はありません。ダメになってしまった冷凍食品は、しなびて色が失われます。
電子レンジ調理食品やデザート
食品がどれだけ冷凍庫で持つかは、それが何であるかと、調理済みかどうかに左右されます。ほとんどの電子レンジ調理食品は、3か月で鮮度を失います。しかし、冷凍食品は冷凍されたままであれば、健康に被害を及ぼすことはありません。しばらくすると、味がなくなってしまうだけです。
アイスクリームなどの冷凍の乳製品は、2~4カ月持ちます。ホットケーキやワッフルなどの穀類系の食品は、2カ月まで鮮度が保てます。ほどんどのパッケージされた冷凍食品は3ヶ月まで冷凍庫保存が可能です。
数週間持つサルサ
サルサのボトルを冷蔵庫の後ろに押し込んで、どう保存すればよいんだろう、と思案したことはありますか?メキシコ料理を作ったり、パーティーを開いてディップに使ったり。用途はどうであり、賞味期限に頼りすぎてはいけません。
サルサに関して言えば、賞味期限を2週間過ぎても問題なく食べることが出来ます。しかし、見た目のサインに注意してください。表面に膜が出来ている場合は、捨ててください。
ポテトチップスは開けない
未開封であれば、ポテトチップスは数か月間持ちます。開封後でもかなり長く持ちます。問題は、しっかりと真空状態で保存されているかどうかです。開封されていないポテトチップスは、バクテリアの増殖を促進する酸素に触れる可能性がほぼありません。
しかし、開封後だったとしても、ポテトチップスには塩がふりかけられているため、人間に害のあるような物質が発生する可能性は限りなく低いと言えます。実際の問題は品質で湿気てしまうと美味しくありません。
見た目がすべてのパン
パンは、カビが生えてさえいなければ、食べても問題ありません。この理由から、多くの人は、貯蔵期間をのばそうと冷蔵保存します。これは一時的な措置に過ぎません。このように保存すると、自然とダメになるより早くおいしさが失われます。
これは、冷蔵庫によってパンが渇いてしまうことが原因です。パンを安全に保存しておくだけでなく、おいしさを維持したいということであれば、冷凍庫に入れましょう。食べたい時に、トースターまたはオーブンで解凍すればOKです。
見た目より長持ちするミックスサラダ
レタスは、難しいかもしれません。特に、レタスやミックスサラダを毎日食べるわけではない場合、一夜にしてサラダがだめになってしまうこともあるでしょう。しかし、サラダがだめになってしまったサインは、しぼんでいるということだけではありません。
特にサラダ用ホウレンソウやルッコラなどは、べとべとになったら捨て時です。ミックスサラダの袋の大きさにもよりますが、安全な部分をつまんで、残りを捨ててしまうということもできるでしょう。とにかく、色の濃い黒っぽいべとべとは、避けてください。
油に左右されるクッキー
クッキーに関して言えば、大部分が油の量に左右されます。砂糖は天然の保存料のような働きをしてくれますが、ダメになった時は、油が原因でクッキーから鼻をつくような匂いがします。ホームメイドの柔らかいクッキーであれば、 乾燥してまずくなるのでダメになったとき、すぐわかるはずです。
しかし、保存料がたくさん含まれているお店で購入したクッキーの場合、ポテトチップスと同じルールが当てはまります。古くなっているような味がしても、健康に異常をきたすことことはありません。ただ、まずくてカロリーだけが高いので、そこまで食べたいという気にはならないのではないでしょうか。
長期間保存できるクラッカー
開封したクラッカーは、2カ月までその鮮度を保つことが出来ます。最も重要な要因は、クラッカーを適切に保存しているかどうかです。しっかりクラッカーの袋をしめて、涼しくて乾燥した場所に保管することが重要です。
クラッカーは、口にするのが危険なレベルに達する前に品質が落ちます。一般的なルールとして、色や匂いがおかしいと思ったら、捨ててください。何かがクラッカーから生えていたら、その場合も捨てましょう。
天然保存料のピクルス
電気が通る前の冷蔵庫が存在しない時代は、食品を新鮮に保つため、人々は塩を使用していました。同じような理由で、ピクルスは一般的な食品よりも冷蔵庫で長持ちします。これは、2つ要素が働いているためです。塩と冷たい温度によって、バクテリアの増殖を防ぎます。
ピクルスは、開封後も冷蔵庫保存であれば6カ月持ちます。しかし、これはピクルスの素材にも左右されます。ピクルスは、賞味期限を過ぎても、未開封であれば最大2年間持ちます。
いつまでも保存できるはちみつ
はちみつはダメになることがありません。はちみつに起こる現象としては、時が経つと結晶化するということです。これを、ダメになってしまったサインと誤って理解してしまっている人がいます。大抵、はちみつの賞味期限は、品質の最も高い時期を示してます。これは、製造日から2年間です。
5年ほど棚にはちみつを保管していて、かなり堅くなっているとしましょう。一番良いのは、ビン全体を暖かいお湯につけて、結晶を溶かすことです。結晶が溶けたら、よく混ぜて、味を確かめてみてください。
加工食品のルール
加工食品は、ルールさえ知っていれば、食べれるかどうかがはっきりわかる食品です。未開封であれば、賞味期限を過ぎても10日まで安全に口にすることが出来ます。しかし、一度開けてしまうと、5日以内に消費する必要があります。
パッケージを開けてしまってから1週間経っていて、表面に膜が張っており、べとべとしていたら、ダメになってしまった証拠です。
長もちのオーツ麦
オーツ麦は人体に影響を及ぼすレベルで腐敗するまでにかなりの時間を要する、という研究結果が出ています。乾燥した穀類は、乾燥した場所に真空で保存されていなくてはいけません。しかし、ポテトチップスやクッキーとは異なり、パッケージを開けてしまっても、何年か品質を保つことが出来ます。大抵、開封後2年間は鮮度が保たれます。
敏感な人であれば、オーツ麦が悪くなってしまったとき、ボリュームが増えたことに気づくかもしれません。そこまで敏感ではないという人は、ただ単に匂いを嗅いでみてください。質の高いオーツ麦は、とてもいい香りがします。
小麦粉は粘土のような匂いがしたら捨てる
小麦粉の種類にもよりますが、賞味期限をかなり過ぎてもまだ食べられます。中力粉は、適切に保存すれば、賞味期限が過ぎても8カ月は問題なく使用できます。可能であれば、開封後は冷蔵保存が好ましいです。それでは、繊維と栄養素が豊富な全粒粉はどうでしょうか。
全粒粉は、期限が切れても6ヶ月までは問題なく使用が可能です。ダメになってしまったかどうかを見極めるためには、粘土に似たすっぱいゴムのような匂いがするかどうか確かめてみてください。
長持ちな白米
乾燥した米は、賞味期限を過ぎても問題なく消費できます。しかし、どのくらいの期間保存が可能かどうかは、米の種類に左右されます。白米は4~5年保存がききます。しかし、酸素に触れていない真空状態であれば、白米は30年間も持ちます。
アルファ化米は4~5年持ちますが、玄米やワイルドライスは賞味期限から7カ月たっても問題なく食べることが出来ます。調理後は、冷蔵保存であれば数週間、冷凍保存であれば6か月まで問題ありません。
パウダーミルクは入れ物が重要
元の入れ物に入っている場合、パウダーミルクは、賞味期限後も2年間、問題なく消費できます。しかし、特別な真空の入れ物で保存しておけば、賞味期限をきれた後も、10年間の保存が可能です。
ドライフルーツのように長期保存を目的に乾燥させているため、保存がきくのです。パウダーミルクは、熱や水分から遠ざけておくことが重要です。水に溶かした後は、4~5日以内に消費するようにしてください。
砂糖に関する科学の不思議
砂糖が天然の保存料のように作用する、ということは、すでにお話しました。しかし、実際の保管可能期間を見ていくには、砂糖がこれほど頼りになるその理由を見ていく必要があります。『ダズ・イット・ゴー・バッド』に説明されているように、実はなかなか基本的なことなのです。
本質的に、砂糖には水が含まれていません。そのため、バクテリアが砂糖の中で増殖しようとすると、砂糖がバクテリアの水分をすべて吸収してしまいます。その結果、バクテリアの水分が失われ、死に絶えてしまうというわけです。この理由から、砂糖自体の「期限」が切れることはありません。
乾燥マメは時間が経っても問題なし
乾燥マメに記載された賞味期限は品質を示すものであり、安全性とは何の関係もありません。乾燥マメは、腐ることがないのです。厳密に言えば種なので、時間が経てばより乾燥します。ただ、これは月日が経てば経つほど、水に漬け準備する時間がかかるようになるというだけの話です。
缶詰のマメは、賞味期限を過ぎても消費に問題はありません。調理済みのマメは、冷蔵庫の中で5日まで保存が可能です。マメがだめになってしまったかを確認する一番良い方法は、白い層のようなものが浮かんでいるかどうかです。
豆を挽く挽かざるか
未開封のグラウンドコーヒーは、賞味期限を過ぎても4ヶ月以上持ちます。食糧庫で保存しておけば、まだまだおいしい味を保てます。しかし、冷凍庫に入れた場合、賞味期限を2年過ぎても、味が損なわれません。味以外にも、きちんと保存されていれば、人間に害を及ぼすような状態になることはあり得ません。
開封済みのグラウンドコーヒーは、食品庫で2週間までしか持ちません。挽いていないコーヒーであれば、開封済みであっても、常温で6ヶ月、冷凍庫保管であれば9カ月まで持ちます。未開封であれば、いずれの保存方法でも2年間持ちます。
ドライフルーツのサインに注意
ドライフルーツは、賞味期限を過ぎても1年ほど持ちます。冷凍保存であれば、ドライフルーツは永遠に持つと言っても過言ではありません。ただ、フルーツを乾燥させるテクニックの違いは、保存可能期間に影響します。しかし、ドライフルーツを作ったメーカーを探し当てて確認するようなことはしたくはないはずです。そのため、ドライフルーツの鮮度を確かめる簡単なサインをご紹介しましょう。
変色、硬化、味の薄れは、ドライフルーツの品質が落ちてきている証拠です。しかし、もしこういったドライフルーツの方が好きだということであれば、特に食べても害はありません。腐ったような匂いがしてきたら、捨てましょう。
はじけなかったら食べられない
ポップコーンには、あの小さな粒の中にかなりたくさんの水分が含まれています。内部の水分が圧力を持ってくると、最終的にはじけます。粒の中の水分が乾ききると、古くなってはじけることがなくなります。これは、ポップコーンがもう食べられる状態ではないというサインです。
しかし、電子レンジで作るポップコーンは状況が異なります。これは油を使用しており、この油は粒自体より先にダメになってしまう可能性があります。鼻をつくような匂いがしてきたら、油がだめになってしまった証拠なので廃棄しましょう。これは、箱に記載された賞味期限を7ヶ月過ぎたころに起こる現象です。
永遠に持つお酢
ビネガー・インスティチュートは、お酢自体の消費期限は存在しないと断言しています。しかし、追加されている原料によっては、味が変わったり、5~10年で口にするには好ましくない状態になることがありえます。どのお酢も酸性度が高く、腐ることはありません。
お酢の品質がどれくらい持つかは、その種類や原料に左右されます。害のない見た目の変化で言えば、濁りや堆積物が見られるかもしれません。お酢の良いところは、他の用途にも使用が可能であるということです。例えば、見た目や味に問題が出てきたら、お掃除などに使用することが出来ます。
かなり長もちする冬の定番
ココアは、冬の定番です。しかし、「昨年の1月から一切触れていない」…ということであれば、まだ飲んでも問題ないのだろうかと思案するところでしょう。きちんと保管された未開封のココアは、賞味期限を過ぎても3年持ちます。牛乳で濡れたスプーンを缶に突っ込んだりしない限り、ココアにカビが生えるというようなこともないでしょう。
ココアパウダーが製造されるとき、悪臭を放たないように脂肪分を取り除きます。しかし、メーカーだってこの作業が完璧とはいきません。少量の脂肪分が残ってしまうことはあり得ます。この場合、パウダーがダメになって悪臭を放ち始める可能性があります。飲む前に、ココアの甘い香りがまだしているかどうか、確かめるようにしてください。