知っていると得をする避けたほうがいいボディランゲージとは
ボディランゲージは、非言語コミュニケーションといって、言葉にしなくても相手に伝わる、体のサインだ。多くのボディランゲージは、文化が違っても同じような印象に受け取られる場合が多い。現在、リモートワークなどで直に相手の顔が見えないことも考えると、この非言語コミュニケーションは、とても重要なものになってくるだろう。
これからご紹介するのは、普段あなたが何気なくやってしまうボディランゲージで、相手にあまりいい印象を与えない動作だ。このような仕草を避けて、上手にコミュニケーションをとろう。
腕組み
これは明らかに失礼なポーズだが、多くの人が無意識のうちにやってしまっている。真剣な内容のメールを送ろうとして内容を吟味しているときや、上司と話しているときなどにしがちなしぐさだ。だが、少し考えてみよう。
これは一見、特に失礼でもないしぐさのように思えるかもしれないが、実際には「話しかけるな、近づくな、今そんな気分ではない」といったサインを発している。たとえ本当にそう思っていたとしても(誰だって、そんな気分の日もある)、それを表に出してしまうことで、待ち遠しい昇進への道は遠のいてしまうかもしれない。
あきれた顔
あきれ顔は、相手を個人的なレベルで深く知っていて、相手があなたの鋭いウィットや皮肉を理解している場合を除いて、どんな人とどこで接していようとも、決してやってはいけないしぐさだ。
会議中や同僚と話しているときに目線を外してあきれ顔をすることで、実際には自分で処刑台に上がっているようなものだ。冗談であきれた顔をするのはまた別の話だが、むかついたからといってこうした表情をすることで、話し手に対して「あなたのことは取るに足らない存在だと思っていますよ」ということを伝えているようなものだ。いつの間にか、この相手はあなたを助けようとしないばかりか、邪魔をするようになる。
猫背
そう、よく分かる。仕事場のイスは座り心地のいいものではない。日中ずっと座っていなければならない場合などは特に。たいていのイスは背もたれも良くないし、長時間座っていると体のあちこちが痛くなったりするものだが、それでも決してやってはいけない姿勢がある。それは前かがみの姿勢だ。
もしかしたらいつもの調子で、まるで明日などないかのようにレポートの作成に取りかかっているのかもしれない。だが、デスクについているときの姿勢は多くを物語る。Facebookを閲覧している若者のような猫背で、つまりきちんと仕事をしている風ではなく座っていれば、間違いなく次の査定などで指摘されることだろう。
同僚のミラーリング(同じようにすること)
同僚に合わせた格好をすることなど仕事に関係ないと思うだろうか?そういう意味でのミラーリングではない。これはかなり基本的なことで、もしこのアドバイスに従うなら、仕事だけでなく、私生活においてもプラスとなるだろう。お母さんから「自分が他人にしてもらいたいように、他の人にもしなさい」と言われたことはないだろうか。ここで話しているのは、そういうことだ。
同僚が明るく、陽気に話しかけてきたのであれば、同じように返すといいだろう。同様に、真剣な面持ちで話しかけてきたのであれば、生真面目な顔で返せばいい。周りの人の姿勢や態度をミラーリング(同じようにすること)しなければ、なかなか深い繋がりは持てない。これはボディランゲージでも言えることだ。
近すぎる
誰しも経験があるだろう。同僚や上司に助けを求め、気づくと肩越しにその人の顔があったりする。近すぎて、朝ごはんに何を食べたのか分かるほどだ。これは誰にとっても、嬉しくない体験だ。
パーソナルスペースは誰しもが大切にするものだ。自身のパートナーであったり、個人的なレベルでよく知っている人ではない場合、近づきすぎると相手は不快になることがある。助けを求められた場合にも、相手のパーソナルスペースに入らないようにしよう。前かがみになって近づく代わりに、イスを引いて、相手に(立ち入ってもいいのか)尋ねよう。そうすることで、周りとの関係性はまったく違うものになる。
握手に注意
これは本などに載っている中でも古くから紹介されているものだ。握手することで、相手がどのような(仕事上の)性格であるかがわかるということは周知の事実だ。面接に行き、はじめの挨拶でする握手がするっと柔らかい魚のようなものであれば、相手は絶対にそれを忘れない。間違えてはならない。
そんな柔らかい握手で「私は仕事をしに来ましたが、何かあればトイレで泣きます」ではなく、しっかりと固く握り返すことで、「私はしっかりと効率的に仕事をするために来ました」と伝えられる。うまくやるコツ?相手の手を摑まえるのではなく、全体的にしっかりと握ることだ。そして、握手する前に手を拭いてはならない。それはちょっと気持ち悪さを出してしまう。
アイコンタクトをしないこと
アイコンタクトは難しい場合がある。よく知らない人の目をじっと見つめると、自信のない人などにとっては居心地の悪い思いをさせるが、昇進するために必要なのは、積極的な自信のある態度だ。人から物を頼まれたときに、目も見ることができないようであれば、誰もあなたがその仕事ができるとは思わないだろう。
誰かとアイコンタクトをすることは、相手に対してあなたが聞く態度で、本気の言葉を口にし、やる気があることを伝えている。あなたが困難に立ち向かう覚悟があることを伝えているのだ。正直言って、アイコンタクトは必ずしなければならない。
退屈そうな姿勢
ちらっと時計を盗み見たり、メモ帳などに自分の飼い犬の絵を落書きしていたりするのかもしれない。それがなんであれ、やめることだ。賢そうにも見えないし、良い姿勢とも受け取られない。
それは仕事なのだ。誰もが退屈している。みんなどこかよそに行きたいと思っているだろうし、我慢しなければならないことよりも、好きなことをしたいだろう。しかし、仕事なのだ。しなければならないことなのだ。仕事なんてそんなものだ。好きな仕事につけたラッキーな人にとっても、そんな瞬間はある。それでも退屈だと感じている秘密を隠して、無難な行動をしよう。
こっそりと部屋に入る
会議に数分遅れるのはそれほど大したことではない。そんなこともある。電話をなかなか切れなかったり、渋滞に巻き込まれたり。会議室にこっそりと入れば他の人の邪魔にならないと考えるかもしれないが、これがあなたのイメージを損なうこともある。
こっそりと入る代わりに、到着したことを知らせるのだ。まさかジャスティン・ビーバーの「ごめん」をBGMに登場しろと言っているわけではない。そうではなくて、「すみません、遅れまして」などと言って、すでに着席している上司や同僚に敬意を示すのだ。この一言の力を甘く見てはならない。
手を前で組むのはよろしくない
腕を組むのはよくないが、何気なく立っている時に股間に手をかけるのもよくない。「誰がそんなことするんだよ!」って言いたくなりますかね。ただ、実際には、かなりの数の人がやっています。
腕を組んでV字で組むのは思っている以上に一般的ですが、不恰好で防御的に見えます。自分の意見を頑なに変えたくない、またはコミュニケーションを取りたくないという風に捉えられてしまいます。もし、あなたがなるべく職場でいいように見られたいなら、これはいますぐにでも辞めるのが賢明でしょう。あなたが一生平社員でいい場合を除き。
よっかかってない?
雑誌の撮影かなんかかしら?壁や椅子、本棚にもたれかかるのは、コーヒーショップで友達とおしゃべりしたり、家で電話をしたりするときにはよくやることかもしれませんが、仕事中にそれをするのはあまり好まれるものではありません。
何かに寄りかかることで、あなたは職場環境や話している相手を尊重していないと言っているように見えてしまうのです。実際にそう思っていなくても、ボディランゲージが全く異なる印象を与えてしまうということです。背筋を伸ばして、まっすぐ立って話すようにしましょう。
ペンや爪を噛む
世界中の何百万人もの人が、緊張している時や退屈している時など、定期的に爪を噛んでいます。爪ではなくても、例えば、ペンを噛むなど、口の中に物を入れる習慣は、思っているよりも社会的立場にある人にとっては、大きな失態の一つです。
まず第一に、不衛生であると感じてしまいます。第二に、「緊張していて対処できない」という印象を与えてしまうのです。また、このような仕草は、意外にも他人が見ているものなので、物の貸し借りなども嫌がられるかもしれません。悪い印象を与えないように、悪い癖は治しましょう。
笑わない
毎日くたくたになるまで、いろいろな仕事に関わっているかもしれません。しかし、笑顔というのは、人の気持ちを内面からポジティブに変えてくれるというような側面があります。どんなに仕事が出来ても仏頂面な人への評価は低くなってしまいます。
逆に笑顔でいれば幸せな気分になれるだけでなく、人はあなたのことをより良く評価してくれる可能性が高くなり、必要に応じて助けを求めたり、アプローチしたりすることができるようになります。24時間365日笑顔でいなければならないと言っているわけではありませんが、笑顔はあなたの職場環境をより良いものにしてくれると信じています。
あくびをするときは?
なぜあくびをするのか、その理由は分かっていません。科学的にあくびをする理由について明確な答えを導き出すことができていないのです。ただ、ひとつ証明されているのは、あくびは他の人にも伝染するということです。
あなたのオフィスには、頭を後ろに傾けて大げさなあくびをして、昨夜の夜更かしを知らせるくらいの親しい関係の人がいるかもしれませんが、この一人の人の行為によってチーム全員がすぐにあくびをしてしまうことになるでしょう。午前中は、生産性がいいと言われる時間ですが、このような状況では、11時になる前に生産性が低下してしまいます。あくびをするときはこっそりと、口元に手をあてましょう。
オーバーリアクションは時に誤解を
大きなリアクションは、使い方によっては、相手にとても好印象を与え、商談などもスムーズにいく場合があります。しかし、その使い方や頻度には十分に気を付けなければいけません。いいと思ってやっていても、実は相手にあなたの気持ちを見透かされているかもしれませんよ。
過度に大げさなジェスチャーを使うと、子供っぽく見えてしまうことがあり、自信がないことや繊細さがないことを示してしまいます。本当に驚いた時や、感心した時、心から相手にエールを送りたいときなどに、使うようにしましょう。
時計を見る仕草
時々、頻繁に時間を見て、退屈そうにしている人がいます。確かに、あなたは忙しいのかもしれませんが、その行為は、あなたが今いる時間に集中していないことを指してしまいます。
時間の使い方が上手な人は、その時間その時間にきちんと一つの物事に集中できる人です。ただ、もしただの話好きな人に何時間も時間を奪われるのを避けるには、効果的な方法かもしれませんが・・・
手を後ろに隠す
警官が逮捕する時に「手を挙げろ!」と叫ぶのには 理由があります。手は強力なツールであり、少なくともあなたが手に何も持っていないかを確かめることができます。会話をしている時に、相手の手が見えなければ、自ずとその人は何かを隠しているように感じてしまうのです。
信頼は、どんな仕事上の関係でも重要な部分です。話ながら手を後ろにする行為はしないように気を付けましょう。何か後ろめたいことや、頼りない印象を与えてしまうので、なかなか相手の信用を得る事が難しくなってしまうでしょう。手は横に置き、堂々としていましょう。
体の向きも意外に大事
身のこなしが大事なのと同じように、顔の向きも大事です。もしあなたがテーブルに座って同僚と会話をしていても、体の向きが相手から離れているとしたら、それはすべての行為が信用に値しないと思われがちです。
話をしている人から見て、あなたの足や全身が、自分のほうに向いていないということは、無礼とみなされます。椅子などがあらかじめ、違う方向に向いている場合は、そのような席を避けるか、相手のほうに向くように動かしましょう。
携帯電話に夢中すぎるのは
現代では、私たちのほとんどの時間が完全にスマートフォンの中に詰まっています。そのため、この行為を避けるのは難しいかもしれません。しかし、スマホは仕事の優れたツールになる一方で、24時間365日夢中になってしまうという障害にもなっています。
同僚と重要な話をしている最中に、相手のメールの着信音が聞こえ、いつの間にか相手は携帯電話を見ていたり、最新のレポートを読みながら上の空の気持ちで会話をしていると感じた経験をしたこともあるでしょう。人といるときは、なるべく携帯電話は自分から遠ざけるようにしましょう。
ほめる、うなずく
では、相手に好印象をもたらすためにはどうしたらいいのでしょうか。それは、意外にもきちんと相槌をうって、相手の発言をほめたり、同意したりすることで相手に与える印象はぐっとよくなります。
これは簡単に聞こえるかもしれませんが、出来ていない人も多いのです。この行為は、相手に自分が存在し、仕事をする意思があることを知らせていることになります。自分だけの世界に浸って、会議に参加している場合は、多くの人があなたの存在意義に疑問を持ち始めてしまいます。出来る小さなことから少しずつ行っていきましょう。