俳優とそのスタントマンの舞台裏
アクション満載のお気に入り映画に、リスクの高いカーチェイスシーンや迫力満点の至近距離での戦いシーンがないなんて、想像できないですよね。クロマキー背景布やCGIのお陰で、高度映画技術はより進歩しました。しかし、トリックの多くは、分身のスタントマンのお陰。トム・クルーズはすべてを自分で演じ続けている数少ない俳優のひとりですが、多くの俳優はそのようなリスクを避け、スタントマンの力を借りています。
スタントマンの仕事は、ずっと日の目を浴びないという訳ではありません。俳優たちは、自分達の分身を賞賛し感謝しています。とある俳優は、自分のいとこにスタントをしてもらっています。皆さんの夢を壊そうというつもりはありませんが、ただ、俳優と分身が一緒に写っているところを見ると、ちょっとパニックを起こしそうになりますよね。
どちらのソーがお好き?
スタントマンのボビー・ハントンは、長い間クリス・ヘムズワースの分身を務めてきたことでスタント界では有名。スタントマンのことはみんな忘れがちですが、ハントンはインスタで110,000人のフォロワーを誇っています。ソーのそっくりさんで、実際のスタントまでこなしているとなれば、女性の注目を集めるのも当然ですよね。
現在33歳のスタントマンの彼は、若干4歳でキャリアをスタート。そう、4歳のときに体操をはじめたのです。この経験が命知らずのスタントの基礎になっているのは間違いなさそうです。
次元転移装置の異常でマーティが4人?
まさに未来に旅したような気分。ダブルどころか、分身が4人?俳優の代わりを演じるのは、スタントマンだけではありません。この写真には、マイケル・J・フォックス本人、彼の写真撮影ダブルのケビン・ホロウェイ、スタンドインのロバート・ベネット、スタントダブルのチャーリー・クルーウェルが写っています。
フォックスとクルーウェルは長年の友人であり、共に映画に出演してきました。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の他にも、『愛と栄光への日々』、『摩天楼はバラ色に』、『再会の街/ブライトライツ・ビッグシティ』、『ハード・ウェイ』などその他多くのフォックス作品に出演しています。
WWEレスラーにもスタントマンは必要?
WWEレスラーのデイヴ・バウティスタが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のドラックスにキャスティングされた時、皆さんきっと戸惑いましたよね。バウティスタは演技のクラスは受講することになりましたが、スタントは自分でこなせるのでは?と思ったら、それは大間違いです。レスリング界出身のバウティスタですが、彼の役のスタントにはスタンドインのロブ・デ・グルートが起用されています。
ジェニロペのダブルは、セクシーな頬骨の持ち主
分身が必要なのは、映画やテレビだけではありません。ジェニファー・ロペスは、ミュージックビデオのいくつかのシーンでスタントマンを使っています。『Follow the Leader』の撮影中、本人と代わって、ジェニロペのヘアスタイルとメイクを完璧に再現した、謎の男性スタントマンが登場します。
舞台裏写真を見てみると、驚くほど似ている2人。タイトなブラックのレギンスに合わせ、黒のジャケットを着用しています。
ヘルプには感謝すべきとわかっているハリソン・フォード
多くの俳優は、スタントマンの助けなしには映画はうまくいかなかったであろうと理解しています。自分の分身ヴィック・アームストロングをねぎらって、ハリソン・フォードが彼に送った写真がこちらです。 『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』の撮影中にフォードが背中を痛めた際には、アームストロングがいくつかのシーンを演じています。
アームストロングのキャリアは、従来の分身スタント以上のものです。世界一多才なスタントマンとして、ギネス記録にも載っているんです!スタントに加えて、監督、スタントコーディネーター、第2班監督としても活躍しています。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』撮影中に死にかけたトニー・アンジェロッティ
楽しいだけではないのが、スタントマンの仕事。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジョニー・デップのダブルは、「人間ヨーヨー」のシーンで死にかけています。
稀なことですが、ウォルト・ディズニー・カンパニーを訴えた、トニー・アンジェロッティ。しかし、今後の活動に影響を及ぼしかねないため、基本的にスタントマンたちは訴訟を起こさないようにしているんだとか。
親友同士のようなキャリー・フィッシャーの分身
『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』のセットで日光浴をする、キャリー・フィッシャーと彼女の分身、トレイシー・エドンの写真は、俳優と分身の友情を証明しています。写真に写っているスキャンダラスなゴールドのビキニを着用して、レイラ姫がジャバ・ザ・ハットの息の根を止めたことは有名。監督たちがこのシーンのためにスタントが必要かどうかフィッシャーに確認したところ、本人は自らジャバを殺すと頑なでした。
エドンは、『狼男アメリカン』で80年代にキャリアをスタートさせた、イギリス人のスタントウーマンです。2016年の時点では、まだ活躍しており、最近では『ドクター・ストレンジ』に出演しています。
シカゴ出身の40代だったら、みんなマーク・ラファロに見える?!
分身の中には、実際の俳優とは似ても似つかない人もいますが、アンソニー・モリナーリのようにかなり本人に似ている人もいます。
モリナーリは、ジョージ・クルーニーやジェレミー・レナーのスタントも務めていますが、マーク・ラファロのスタントをする運命にあるというのが一目瞭然ですよね。
チャンドラー・リッグスの分身は、33歳の女性
分身として演じるスタントマンは、年齢や性別が同じであるとは限りません。衣装を着ている際に、似ているように見えれば問題なし。『ウォーキング・デッド』でカール・グリムスを演じたチャンドラー・リッグスには、エミリー・ブロブストという名前の33歳の女性の分身がいました。
若い男の子のスタントには、よく女性の分身が起用されます。思春期に達してない若い少年の役を演じるには、大人の男性では体ががっしりしすぎているためです。スタントが必要なのは、映画やテレビだけではありません。すでにご紹介しましたが、ジェニロペにはミュージックビデオ用の面白い分身がいます。
ロック様のスタント分身はいとこ
スタントと友達でいるだけでは十分ではないかの如く、ドウェイン・ジョンソンはその一歩先を行きました。ロック様の分身は、いとこのタノアイ・リード。リードは、2002年の『スコーピオン・キング』から、ロック様のスタントを務めています。リードは、肉体的に健康でいるよう心掛けるようになるため、ロック様のスタントマンでいることを気に入っていると認めています。
およそ20年ほど前からスタントマンとして活動してきたリードには、かなりの出演歴があります。その数なんと、30作以上に出演!
身長で少し助けが必要だったイアン・マッケラン
監督やアシスタントが俳優とスタントの分身を間違えるというような逸話はよくありますが、イアン・マッケランの分身ではそういったことにはならなかったのではないでしょうか?マッケランの通常のスタントマンは、魔法使いというよりはホビットです。彼のもう一人の分身に関して言えば、なぜ間違われないであろうかは明らかですよね。
違いはあるにも関わらず、マッケランの分身は何とかうまくやり遂げています。この二人は、『ホビット』での走ったり戦ったりするほとんどのシーンで活躍しています。この先は、スタントに男性を起用した女優さんを見ていきましょう。
アーノルド・シュワルツェネッガーと同じくらい怒った人がいるらしい?
アーノルド・シュワルツェネッガーには、いとこのスタントマンがいません。そのため、彼の出演作のプロデューサーたちはシュワルツェネッガーのような体つきの男性を探さなくてはいけませんでした。『コマンドー』のセットで撮影された、シュワルツェネッガーと彼の分身のピーター・ケントは、 まさに最強集団の定義。
ケントは、最高のスタントマンとしても広く認められています。アーノルド・シュワルツェネッガーが行うには危険すぎるスタントをするために選ばれた人なら、それだけの名声を誇るにはふさわしいですよね!
『ゲーム・オブ・スローンズ』の殺戮シーンの分身
タースのブライエニーとハウンドはかなり威圧感のあるキャラ2人ですが、彼らのスタントも結構強面。この2人…じゃなくて、 この4人を怒らせたくはないですよね。
こちらの写真は、シーズン4の終盤のブライエニーとハウンドの壮絶な戦いのシーンの後に撮影されました。
ワンダーウーマン
リンダ・カーターは、1970年代のワンダーウーマンを演じたフェミニストの象徴。しかし、 これは分身のジーニー・エパーなしには成立しなかったでしょう。
1975年当時、日当250ドルで、ビルから飛び降り、車にはねられ、ワンダーウーマンが世界を救うために必要な一切のことを全て引き受けていたのは、エパーだったのです。
法律上スタントを必要としたクヮヴェンジャネ・ウォレス
クヮヴェンジャネ・ウォレスは『ANNIE/アニー』で自分のスタントをこなす意欲をみせていたものの、10歳だったために法律的に実行するわけにはいきませんでした。そして彼女のスタントマンは、本人より断然年上だったのです。
大人の女性として、ミニのデニムスカートを着て、ショーの歌を歌うことは少し変な感覚だったのではないでしょうか。
敵に回したら怖いユマ・サーマンとスタントのゾーイ・ベル
映画の中での俳優はは、かなり作られているので、こういったシーンが実は本人たちの一部だということを知ると、受け入れられないですよね。『キル・ビル Vol.1』 、『キル・ビル Vol.2』で認められたユマ・サーマンですが、ほとんどのシーンはゾーイ・ベルのお陰。
スタントマンがいるかどうか確かめるために、すべてのお気にいりヒーローは、評価しなおしたほうがいいかもしれませんね。
2人のクリス・プラットに沸き立つネット界の女性たち
はじめに2人のクリス・ヘムズワースをご紹介しましたが、次は2人のクリス・プラット。4人のクリスを堪能できる幸せ…
プラットのスタントマンであるトニー・マクファーは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『ジュラシック・ワールド』、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』などに出演しています。
ちょっと異常なロキの分身
あれ、『マトリックス』の世界に迷い込んじゃいました?トム・ヒドルストンと彼のスタントマンとの写真は、思わず2度見したくなりますよね。
自分のスタントは自分でこなそうと試みたヒドルストン。バク宙の方法、足での着地方法などを、自らセットのスタントマンに聞いていたようです。
リトルモンスター×2
ハーレイ・クインは、1人でも取り扱いが難しいのに、2人もいたらどうなることでしょう。マーゴット・ロビーのスタントの分身、イングリット・ケイリニグは、別の有名な女優、エヴァンジェリン・リリーのスタントマンでもあります。
ケイリニグは、『ホビット』と『アントマン』でリリーのスタント役を務めています。
かなりスタントマンのお世話になったトム・ハーディ
正直、『ダークナイト』シリーズではトム・ハーディが必要だったのかすら疑わしいところです。仮面をつけていれば、ハーディだとはほぼわからないですからね。それに、ベインというキャラは、話していても何を言っているかあまりわかりません。
コスト削減のためにも、ハーディのスタントだけで映画を撮影をしたほうが良かったのではないか、というくらいです。
パンツをはいている姿を目撃されたスパイダーマン
スパイダーマンがジーンズをはいているところを目撃する日が来るとは、皆さん思ってもみなかったんじゃないですか?さて、ご覧ください。『アメイジング・スパイダーマン2』のセットで目撃されたスパイダーマンがこちら。
なぜスタントマンがズボンをはいているのかはわかりませんが、会話を始めるにはいいきっかけになりそうですよね。「出来上がった作品では、どうやってズボンを消しているんですか?」なんて、聞いてみては良いのではないでしょうか?
ベンその2
弟以外でベン・アフレック似の人を見つけるのはかなり難しいはずです。こちらのスタントの分身は同じようなひげをたくわえていますが、アフレックにはない若い輝きが見られます。
こちらの写真はハワイで撮影されたものです。偶然にも、これは2人が一緒に仕事をする5作目の映画となりました。
2人のブラッド・ピット
ブラッド・ピットが自分自身でスタントをしていると思っていた人には残念なお知らせ。当初確信が取れなかったものの、証拠を発見しました。
ブラッドは自分でスタントを行ってはいないかもしれませんが、彼特有のルックスを持った俳優です。ハリウッドが彼のようなルックスを持った人を見つけられることは難しいのではないでしょうか。
1つの値段で2人の吸血鬼
『トワイライト』が人気だった際には、ロバート・パティンソンは全ての女子のあこがれの存在でした。彼の輝かしい日々は過去のものかもしれませんが、いまだに根強いファン層を持っているようです。
これを見てみると、パティンソンほどイケメンの存在に出会えることはなかなかないのではないのではないかと認めざるを得ない写真ですよね。
魔法ではない?
これは、魔法ではないですよ。魔法のようなスタントをルパート・グリントに変わってこなしたのがこちらの青年。
髪を同じくおろして、同じ半笑いを浮かべています。まさにお似合いの2人。『ハリー・ポッター』の中で誰かが自分の代わりに巨大グモから逃げてくれて、グリントはほっとしたのではないでしょうか。
シャイア・ラブーフの分身
シャイア・ラブーフが2人なんて、手に負えません。一人が怒鳴っているだけでも、もうたくさんなのですから。
それに加えて、「俺は今まで存在した人類の誰よりも2倍は有名だ」、と主張してくるかもしれません。かなり”おもしろい”ことになりそうですよね。
トワイライトゾーン
『トワイライト』スターの分身第2弾。テイラー・ロートナーには、ゴキゲンとりの女性がかなりいたはずですが、きっと彼のスタントマンも同じだったのではないでしょうか。
この写真を見ると、2人は親密で、映画シリーズが進むうちに友情を深めていったことがうかがい知れます。
トリプル
ブルース・ウィリス1人でもかなりの助けになりますが、もっと多くの分身が必要なこともあるかもしれません。どうやら、『ダイハード』俳優には、本人の他に2人のスタントマンがいたようです。
これは万が一、彼の出演作に必要なスタントをこなしている際に、片方が負傷した時のためかもしれません。
トラボルタ2人で十分?
2人のジョン・トラボルタのうち1人に白髪が混じっていること以外に、2人の違いを見つけられますか?同じ体つきで、同じくらいの身長に見えますよね。
このマッチョなトラボルタに、スタントマンが必要だと思いもしなかった人もいるかもしれませんが、どうやら力仕事をする人が必要だったようです。
キャプテンが2倍
唯一無二の存在のクリス・エヴァンス。キャプテン・アメリカにはまさに適役ですが、すべての英雄仕事を一人でこなすことはできません。
たくさんの人は、エヴァンズになら可能だと思っていますけどね。分身なしでいくつ本人がスタントをこなしたのかはわかりませんが、マーベル社は、俳優にけがを負ってほしくないと考えていたようです。
魔法の分身
こちらの写真は『ハリー・ポッター』の撮影中にとられたもののようです。大人版のエマ・ワトソンのような見た目ということで、このスタントウーマンを選んだのでしょうか。
ロン・ウィーズリーの分身の方が、より本人に近い雰囲気です。こちらは少し魔法に失敗してしまったというようなところでしょうか。
彼の名はボンド
ジェームズ・ボンドがかなりのスタントをこなしていることはみなさん知られていることですよね。それこそ彼の生業です。しかし、ジャッキー・チェンがボンドにでもならない限り、ボンドを演じるスターにはスタントマンが必要です。
ダニエル・クレイグであってもそれは同じ。そして、動きを練習しているのスタントマンは、同じく俳優であるこちら彼である。
大きなウィルの笑顔
これをお知らせするのは少し気が重いですが、ウィル・スミスは自分自身のスタントを行っていません。素晴らしい映画を作り続けることが出来るようにするには、安全を確保するのもその方法の一つです。
ハードなアクションが必要になる映画に多数出演しているため、彼のスタントマンにはかなりの額が支払われているのではないでしょうか?
最後の魔法使い
ギャングのリーダーを忘れてはいけません。ダニエル・ラドクリフなくしては成り立たない、『ハリー・ポッター』。それだけに、彼のスタントもとても重要です。
ラドクリフが若かった時は、自分で今よりもスタントをしたのかもしれませんが、彼はそこまで運動神経がいい方ではないので、分身がいたほうが安心ですけどね。
2人のフォックスに思わずわぉ!
この写真で実現した若い世代の男子の夢とは、一度に2人のミーガン・フォックスを崇めること。分身は本人に見た目もそっくりです。
フォックスがスタントマンに、本物の自分よりきれいになれることなんて思わないで、なんて言っているんですかね?撮影の合間にきちんと”事実”を明確にしていると言ったところでしょうか。
自分より大きな分身が必要なザック
ハイスクール・ミュージカル時代のザック・エフロンはみなさんご存知ですよね。当時は小さかった彼。今では、筋肉隆々のサメのような体にと進化しました。
すぐにでもロック様くらいのサイズになるんじゃないですかね?そして、ザックのスタントは、本人より少しばかり大きいようです。より効果を高めるためでしょうか。
ダブルのロバート・デ・ニーロ
ロバート・デ・ニーロ1人では物足りない?!しかし、セットに2人もいるところを想像してみると・・。冗談はさておき、大人の人を担ぎ上げて頭上にのせるのに、スタントの分身が必要だったロバート・デ・ニーロ。
彼の表情を見るからに、これだけの重さを自分でどうにかすることにならなくて感謝している様子ですね。
医師からスタントまで
パトリック・デンプシーは、俳優界を去る前、人気のテレビドラマの医師役でした。そして、レーシングをこよなく愛しています。
スタントマンが遠くを見て自分の番を待つ間、アクションの構えに入るデンプシー。あまり似たような俳優は、見つからなかったようですね。
ファルコンだってスタント分身が必要
アンソニー・マッキーは、『8 Mile』のラップセンセーションから、キャプテンアメリカの右腕に。この大きな転身で、彼には分身が必要になりました!
クリス・エヴァンスだってスタントマンが必要だったことを考えれば、その相棒に必要なのも当然ですよね。失敗して新しいスタントマンを探す羽目にならないように、スタントマンに体を傾けすぎないようにアドバイスするマッキー。
ちょっと待てよ...
トム・クルーズに分身は必要ない、という話はしましたよね。自分のスタントを自分でこなしたがるクルーズ。ただ、どんな人でも慎み深くなるべき時があります。
年を取ってくると、体に裏切られることもあるものです。クルーズも例外ではありません。こちらは、珍しい彼のスタントマンとのショット。